第壱夜

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「…。」 私は満月の空を見る。 とても良い夜だ。 血が騒ぐ、狩りたいという衝動にかられる。 「…始めるか。」 私は白く長い髪を揺らし歩いた。 「ハァ…ハァ…。」 女性が私にむかって走って来た。 「た、助けて下さい!。」 どうした?と聞きそうになったが、状況はすぐに理解した。 「おい、その女渡してもらおうか。」 どうやら、山賊らしいやつが5人来た。 「この女が何をしたんだ。」 「その刀を奪うために襲っているんだ。…と、このことを言ってはいけないだったな。悪いがこの場で女と共にしんでもらおうか!!」 山賊達は、武器を構えた。 そして、私も刀を二本抜いた。髪を赤くなる。 「身の程知らずどもが、その程度で勝てると思うのか?」 「調子に乗るのもいい加減しろ!!!」 「…二十日残月。」 私は刀を大きく水平に振った。 「…貴様何をした。」 私は、刀を鞘になおしながら言った。髪がじょじょに、赤から白になっていく。 「よく、その状態で生きていられるな。よく体を見てみろ。」 山賊達は、ようやくなにされたか理解したらしい、体を輪切りにされたことを。 山賊達の周りは紅に染まった。 そして私は女性に近づいた。 「あ…ありがとうございました。それと私、ルナ・ヴェルディといいます。」 「…それより、なぜ刀を使わなかった。」 「それは…。」 すこし戸惑ったようだったが、話し出した。 「この刀、刃が無いんです。」 「…見せてみろ。」 「あ…はい。」 私はルナの刀を取った。
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