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どうやら口に合ったみたいで舞はすぐにたいらげてしまった。 料理をする上で一番嬉しいこと『喜んでくれる』ことをされた時のこの幸福感は言葉にできないものがある。 「あの、凉…勉強…教えてくれない?」 「あぁ構わないけど」 そう答えると舞は急いで食器を片付けようとしたが、それを俺は止めて勉強用具を取りにいくように言った。 舞が部屋に向かったとこで俺もパスタを食べきり、食器を片付けることにした。 オレンジの香りのする洗剤を使って食器を拭いていると、階段から舞が降りてきた。 「あ!私も手伝うよ!」 「残念。終了いたしました」 タオルで手を拭いて椅子に座る。 そして舞が持ってきた教材を手にとる。 「英語ねぇ…」 「わ、わかる?」 「あまり好きではないが、教えることも出来ると思うな」 実際自分で勉強を行うのは得意だが、他人に教える経験はあまりないし苦手だ。 過去に論文を父さんの大学で説明したときも上手く出来なかった。 それは同時に俺自身が不完全だと言う証明にもなっている。  
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