10人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
中学校一年までは普通に通っていた。
既に高校レベルの勉強ならば余裕に解けるくらいの頭の良さは持っていたが。
まだ一年のころは皆は興味の対象として話しかけたりしてきたが、二年、三年となるごとに対応が変わってきた。
二年では勉強についていけないやつが俺を憎んできた。もちろん喧嘩もしたが負けはなかった。
三年になると中一でレギュラーとしてバスケで全中にも出たし受験勉強もせずとも高校ならばどこでも行ける俺を憎んでくるやつは当然いた。
つまらなくなってきたのだ。
人付き合いと言うものが。
今では携帯で連絡を取れる同級生など1人しかいない。
高校には行かないと決めた。
推薦も全て断った。
教師からの説得も無視した。
喧嘩をしに出掛けることが多くなった。
アウトローに憧れていた訳じゃない。
群れて調子に乗っている奴らを片っ端から喧嘩で沈めていった。
昼の街を歩けば近所の人に何か言われる。夜の街を歩けば喧嘩を売られる。
結果引きこもりとなった。
心地よかった。
だが格好いいとは思えずただただダサいとしか思えなかった。
そうして今や高校二年の年齢だ。
「日向さん?」
「ん?あぁ…どうした?」
最初のコメントを投稿しよう!