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合体を完了したロボットはゆっくりと宙から机の上に降りると、かちゃっと小さな音を発してそこに立った。
少年がまた手元のスイッチを押すと、机を覆っていた透明のドームの色が徐々に薄くなり程なくしてすっかりその場から消え失せた。
大輔にとって目の前で起きていることはどれもこれも衝撃的でもはや言葉を失っていた。
少年は誇らしげな表情を浮かべながらロボットを手に取ると、また椅子に座り何事も無かったかのように製作作業を再開して言う。
「さぁもういいだろ。この愛好会は君が思っているよりも、そうだな、1億歩くらいは前を行っているんだよ。君にも誰にも負けない、世界一だって言えるものがあるなら別だが、そうじゃないなら入会はあきらめて帰ってくれ」
大輔は思った。
あのバンビーナと呼ばれたロボットがあれば、今年もこの学校がロボットコンテストで優勝するのは間違いない。
そもそも、あんな優れた技術を詰め込まれたロボットなど今まで見たことも無い。
いや、そんなロボットはきっとこの世に2つと存在しないのかもしれない。
この愛好会で技術を学べば、自分にもバンビーナのようなロボットが作れるようになるのだろうか。
それを確かめるためにも、どうしてもこの愛好会に入会したい。
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