ロボット愛好会。

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「あ、すいません。俺、船咲大輔っていいます。あの、ここってロボット愛好会でいいんですよね?」     そうすると少年は一度作業の手を止め、今度は大輔の顔を見据えると、眼鏡を人差し指と親指で少しつまみ上げ、笑顔を浮かべて言った。     「いかにもここはロボット愛好会の活動の場だ。そもそも外に看板があったのを君は確認をしなかったのかね?それで、一体君はなんなんだ」     それを聞くと大輔は笑顔になり言う。     「よかったー、俺、全国ロボットコンテストで有名なロボット愛好会に入りたくてこの学校に入学したんです。ところで……他の方ってまだ来てないんですか?」     そうすると、少年はまた下を向き作業を始めながら言った。     「他の方って言っても、今会員は僕の他にもう1人、2人しかいないけどね。僕が会長にいなってからは、みんな辞めていったよ。だけど僕は来る者は拒まない主義だ、入会希望者は歓迎するよ。ただし入会には条件がある。なぁに簡単なことさ。誰にも絶対に負けないと言えること、それを一つでも持っているってのが条件だ。で、君は何が世界一だって言い切れるんだい?」  
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