4人が本棚に入れています
本棚に追加
「八雲…紫…かぁ…」
先生が言ったこの名前に聞き覚えがない。
俺は小さい時から身寄りがなく、孤児院で生活していた。
今はそこに孤児院などなく、新しいビルが建っていた。
国から援助はして貰えたため、一応家がないという事態には陥らなかった。
アパートへの帰路についている途中に、狐の耳をつけ、かわった服を着た女性を見かけた。
狐耳の人「ちぇぇぇぇぇぇん!ちぇぇぇぇぇん!」
…見なかった事にした。
狐耳「ていうか、紫様はどこに行かれたのか…」
(ゆかりだって!?)
見なかった事にしたかったが、確認したいことがあったので、その狐耳をつけた女性の方に歩みよった。
「失礼ですが、聞きたい事があります。」
狐耳「!…なんでしょうか…」
突然声をかけられてビクッとしたのか、耳もピーンと立った。
「(あれ…もしかして本物か?…まさかなw)さっき、紫様といっていたが、その紫って人は、八雲紫って人か?」
狐耳「!紫様を知っているんですか!?」
どうやらビンゴ。
とりあえず、学校で名前を聞いた事を洗いざらい説明する。
狐耳「そうだったんですか…では、知っているというよりかは、聞いた事がある…ですか…そして、紫様を探している…ですね、金守様。」
「陣でいいよっと…えーと…」
そういえば名前をまだ聞いていなかった。
藍「八雲藍です。藍と及び下さ!い…///」
顔を朱く染め、藍は俯いた。
藍のお腹が悲鳴をあげていた。
「藍さんね。とりあえず飯でも食べようか?」
笑いながら提案する俺。
藍「…はい」
少し恥ずかしそうな藍。
二人はとりあえず、陣の家に向かった。
おまけ-
陣と藍は家に向かって歩いていた。
町人「…あれ、もしかして新手の羞恥プレイかしら…」
「ちくしょう!!」
藍「?」
最初のコメントを投稿しよう!