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階段を進んでいくと、
間もなくミシンの音が聞こえてきた。
先生はすぐ直せると言っていたけど、
こんな時間まで作業をしているということは、
結構手こずっているようだ。
リョウは慎重に歩を進め、
静かに家庭科室のドアを開けた。
達河先生は僕が入ってきたことに気付いていないようだ。
ミシンの音が、
僕がたてた音を上手く掻き消してくれたようだ。
リョウはゆっくりと達河先生に近付き、
手が届く距離になって始めて口を開いた。
「達河先生。」
リョウがそう呼びかけると、
「うん?」と言って達河先生は後ろを振り向いた。
その瞬間、
リョウは用意していたナイフを振り上げ、
達河先生の胸に突き刺した。
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