17人が本棚に入れています
本棚に追加
優しそうなひとだったので、安心したが、メッセージのやりとりでは、50代と言っていたので、少しびっくりしたが、
「はい、初めまして。」
と、得意の笑顔で答えた。
「近くに落ち着いた喫茶店があるので、行きましょうか。」
と、赤坂さん行きつけの喫茶店へ向かった。
連れてきてもらったのは、来たことのないような喫茶店で、椅子、ウェイター、コーヒーカップ、内装全てが一流のものだった。
お茶や、食事をしているひとたちも全員スーツで落ち着いた雰囲気。
「ところで、なんで君みたいな子が、出会い系サイトなんかしているの?」
と、赤坂さんに聞かれた。
「う~ん、なんででしょう…自分でもよくわからないんですが、赤坂さんみたいな方と、普通の生活では、出会えないですから。赤坂さんはどうして出会い系サイトをしているんてますか?」
私たちはかなり小声で話していた。
「クラブかキャバクラみたいなところは行かないからね~。それに普通のこと出会いたいんだ。」
その他にも、今は隠居生活だが、いくつかのビルの収入があるということや、23才の息子がいること、奥さんは赤坂さんの女性関係などは、黙認していることなどを教えてくれた。
「前は決まった女の子はいたんですか?」
「うん、いたよ~。すごく長く付き合っていてね、5年くらいかな?彼女が結婚するから、別れたんだ。その子は医大生でね、結局医大を卒業したあと、医者にならずに、すぐ結婚しちゃったんだ。医者の彼と。」
医大に通うような女の子が彼氏を欺いてまで愛人になる理由は何だったのだろう。今となってはわからない。しかも、白金に住んでいたそうで、余程の苦学生かとの考えも払拭された。
最初のコメントを投稿しよう!