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サン・ライズ・アイランドの北に位置するヴィン・クロード。過去にこの場所には、樹海があったこともあり、今でも木々が生い茂っている。そんな自然豊かなこの地のホールで、成人式が行われていた。
それから約2時間。成人式を終え、晴れ着姿の成人たちがぞくぞくとホールを後にする。そんな中、遅れてホールを後にする青年3人組が、横一列に並んで歩いていた。すると、左を歩くスラっとした青年が、真ん中を歩く青年に向け、声を掛けた。
「なあリュウセイ、これからカラオケでも行かないか?」
そして声を掛けられた青年であるリュウセイは、一瞬考えたかのような顔をしてから答えた。
「ん~、そうだな、じゃあいつもの店でも行くか。お前はどうするよ、ゴウ」
ゴウと呼ばれる、右を歩くガッチリした青年に問いかけ、ゴウが一言。
「行くよ」
リュウセイ、ゴウ、そしてスラっとした青年、ノムは、3人でカラオケに行くことを決めた。それから3人はリュウセイのワゴン車に乗り、小さなカラオケ店へと向かったのである。
店内に入ると、常連客数人がそれぞれの部屋でカラオケを楽しんでいる。そんな中、リュウセイたちは1番小さな部屋へ入ることにした。
そして約3時間のカラオケを楽しむと少し酒が入ったのか、リュウセイ以外の2人はふら付きながらワゴン車まで歩きだした。
だがしかし、その時は突然訪れたのだ。
パーンという銃声と共に、ゴウに針がちくっと刺さる感覚が走った。さらにそのあとも立て続けて銃声は2回鳴った。
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