8217人が本棚に入れています
本棚に追加
「明菜と先生だったら、凄いお似合いだと思うんだけどなー」
「だからって、私にはタツキだって居るし。……第一、非常勤講師とは言え先生だよ? そういうことは考えられないよ……」
「タツキ君ねー。……もうさ、付き合ってないようなもんなんじゃないの? 最近ほとんど会ってないんでしょ?」
「……」
……確かに……
同じ大学にいるはずなのに、タツキとは2週間……いや、半月以上はまともに会ってないと思う。
その前に会ったのも、いつだったか思い出せないくらいだ。
電話だってメールだって、付き合い始めの頃からと比べると、ほぼ皆無に等しい。
「アタシがこういうのもなんだけどさー、……もういいんじゃない?」
「……いいって?」
「もう楽になってもいいんじゃない? ってこと」
「……」
白々しい……
別れて欲しいなら、はっきりそう言ってくれれば、私もこんな茶番に苛々することもないのに。
最初のコメントを投稿しよう!