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あらすじ
藤岡(ふじおか)レンジは事故で両親を亡くしてから、姉である藤岡スミレと二人で生きてきた。
事故以来、レンジは後遺症のリハビリの為、その生活のほとんどを病院で過ごしていた。
大きな病院から小さな病院へ移され…それが数回繰り返された事に少なからず疑問を感じながらも、姉弟は日々を過ごす。
しかし、各病院で行われていたのは治療ではなく…実験だった事を二人は知る由も無い。
ある日、スミレの恋人である刑事、日村 浩二(ひむら こうじ)は猟奇的事件を担当する事になる。
先輩刑事でさえも目を覆いたくなる悲惨な被害者の姿に日村は言い様のない恐怖を感じた。
犯人は正真正銘の異常性欲者…殺意と性欲を満たす為に平然と殺人を犯していた。
遺体から犯人のDNAが検出され、事件はあっさりと解決に向かうかと思われたが…DNA鑑定の結果が導き出した斎籐梅男(さいとう うめお)はとっくの昔に他界しており、捜査は難航。
スミレと幸せな家庭を築きたいと強く思っていた日村は、転職を考えながらも捜査を進めるが…悲劇が起きる。
最愛の恋人スミレが、レンジを庇い犯人の手にかかり命を落としてしまった。
犯人と対峙したレンジは犯人は超能力を持っており、自分にもその力があると日村に告げる。
半信半疑の日村だったが、レンジの真剣な眼差しを信じて二人は犯人を捕まえる為に罠を仕掛けた。
罠にはまった犯人に対し、レンジは超能力を発動させ犯人の超能力を消し去る。
レンジの能力は異常性欲者の能力を消す力だった。
病院で治療と偽り行われていた実験の成果が犯人との接触により力となって覚醒したのである。
しかし、能力を発動させた後に異変が起きた。
性的衝動が抑えきれなくなり、情緒不安定になったのだ。
こうして、性欲を解消するまでは元に戻らない事が判明した。
それから数日後…犯人は『俺だけじゃない、これが始まりだ』と書かれたメモを残し自殺。
日村はレンジの力をコントロールする為に処理係としてソラという女性を雇い、最愛の人の復讐を果たす為に終わりの見えない異常性欲者との戦いを開始。
狂気と欲望が渦巻く異常な世界が、幕を開ける…
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