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三「‥わっ!」
五「うわっわっ!‥え?」
いきなりの大きな声にびっくりして顔をあげる
三「びっくりした?びっくりした?」
さ、三郎ちゃん?
五「‥」
三「いや~五郎くんが全然素直じゃないからちょっと隠れて驚かそうとし‥たん‥だけ‥ど‥五郎くん?」
五「こ、怖かった‥」
まじで‥三郎ちゃんがいないのが本当に怖かった‥
五「はぐれなくてよかった‥三郎ちゃん、なんかあったのか‥と思った‥」
ちょっと泣きそうになり顔を腕に埋める
その瞬間身体が温もりに包まれた
五「え?」
三「ごめんね‥そんなに心配してくれたの?1人で怖かったね本当にごめんね」
ドクン
初めて聞く‥こんな声
すごく低くて優しい声
その声に安心して俺は涙を一筋だけ流した
はあ、ちょっと落ち着いてきたかな
五「‥三郎ちゃん」
三「ん?どした?」
五「俺を驚かそうとしたってどういうこと?」
三「ギクッ!」
よく考えたら三郎ちゃんがわざと隠れてたってことだよな‥
素直じゃない俺を素直にしようとした三郎ちゃんの作戦にまんまとはめられたワケだ
なんで俺、泣いたんだよ‥
三「‥ま、まあまあ!ほら!しろーたちもう出てるかもだし、行くよ!」
五「そんなにくっつくな!」
三「だって怖いんでしょ?~」
ああ‥
またこいつによって調子が狂わせられている
もう絶対怖がらないで出口まで行こう!
そう決めて出口に向かったものの、何かあるたびに悲鳴を出して三郎ちゃんに笑われた俺‥
何やってんだろうな~
そうこうしているうちに出口に到着
五「もう離れろよ!//」
三「いいじゃん‥あ、四郎!次郎ちゃん!」
あ、先に出てきてたんだ‥
三「怖かったね~」
五「お前は大きな声で怖がりすぎ」
ああ、
そうだよ‥
俺より三郎ちゃんはでかい声出してたし‥
三「でもどっちかっつったら五郎くんのが怖がってたね」
五「‥っ//」
なんでそんなニヤニヤしてんだよ
一「みんな~」
四「一郎さん!」
一「ん、たのしめた?」
四「全く」
次「全く」
五「全く」
三「え~ちょっと!すごく楽しかったじゃん!」
だって肝試しは本当にむり
次「明日学校だしもう帰るか‥うおっ!」
わっ!何この人!何もないところで転けたよ
四「じ、次郎さん!大丈夫‥?」
あれ?四郎前より次郎くんを心配してね?
一郎くんの方を見るとちょっとにやけていたから今回の遊園地の意図がわかった気がした
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