1st~ contact Kokoro

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「受付終了が9時だから……近道しないときついな。」 器用に口に加えたパンを食べながら歩みを進める。そして人通りの多いアスファルトの道から森の道に入った。 「ここを突っ切ればって、うぉっ!」 ドン、と木の影から出てきた男にぶつかり、尻餅をついた。 「いてて……あっすいませ……ひっ!」 ぶつかった男は真っ赤な目でココロをじっと見据えていた。 「じゃあ、俺、もう行きますんで。」 何か嫌な予感がして、立ち上がり、去ろうとした。途端腕を捕まれた。 「ハートの兵士……」 男は懐中時計を手に持って呟いた。 「ハート……もしかしてカードバトラー!?」 恐ろしさは吹っ飛んだ。 「私に着いてきてはくれないか。」 淡々と男が言う。 「悪いけど俺は急いで……うわぁ!」 いきなり突き飛ばされた。 「何やってあああああ!」 すぐに地面が来る、と思ったがなかなか着かない。呆然と叫び、重力にしたがって堕ちるだけだった。 「ようこそ、アンダー・グラウンドへ。」 地面にぽっかり空いた穴へと告げた。そして指を鳴らして、穴と共に自身も消えた。
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