対立
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「あっ、私の消しゴム。」 やっぱり、華恋が持っていた。 「返してくれる?困るんだけど。」 「もちろん返すわ。ただ…………」 華恋は顔を近づけて、こう言った。 『浩人を、あきらめてくれない?』 普段の甘い声と全然違う、低い声でそう言った。 そして華恋は顔を離すとニヤリと笑った。 「バ、バカじゃない?たかが消しゴムで。」 私はそう言ったけど声がふるえていた。 ――――なんで。
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