第二章

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「おはようございま~す。」 私がいつもより少し遅く出勤すると 店長はすでに開店の準備を進めていた。 「今日は少し遅かったねぇ。何かあったんですか?」 そうそう、そこが大事なとこだった。 「それが私の友達が元彼に付きまとわれて大変なんですよ。」 店長の顔が一瞬変わったのを私は見逃さなかった。 「ほう。……何か手伝いましょうか?」 やっぱり!おせっかいの店長ならそう言うと思った。 私はそれを気取られないように説明を始めた。 「で、良かったら今日ここで二人でしっかり話をつけたいらしいんです。いいですか?」 この店長になら聞くまでもないが一応聞いてみる。 「はい。いいですよ。 ここのカウンター席を空けておきましょう。」 やった。早速電話でOKの返事をだす。 「なんか彼氏の浮気が原因らしいんですけどね。」 店長は何やら考えているような顔をしている。 おそらく『予定』をたてているのだろう。 そのあとはいつも通りに店を開店させ、いつものように わりと 忙しく仕事に没頭する。
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