恋愛文庫

ミルクチョコレート

目覚めればそこは、知らない部屋。

「な、な、な、な……っ」

頭がズキズキする。二日酔いのせいだけじゃない気がする。

花も恥らう全裸の私は、隣で寝息を立てている誰かも知らない男に目を落とした。ちなみにその男も全裸な訳で。

…昨日、飲み会があったのは覚えてるんだけど。店はいつもの大楽で……ああああ！ダメ！全然覚えてない。

「ん…っ」

「！！」

男の目覚めた雰囲気にシーツを胸に押し当てた。

「……あぁ、おはよう」

「え、あ、お、おはようっ。…じゃなくて！」

「？」

「……この状況見てよ」