第一話「僕は女じゃありません」by主人公:数

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「しょうがないじゃん。お兄……お姉ちゃんだってお酒飲んだ次の日は昼まで寝てるじゃん!」 えっ、今。お兄ちゃんって言いかけたよね? なんで言い直すの!? それに…… 「お酒弱いからじゃん。飲みたくないのに菜々が無理やり飲ますからダメなんでしょ!」 「だってお兄ちゃんお酒飲むと可愛いんだもん……」 え?何か言ったようだけど小声で分からない。 「ごめん菜々、聞こえなかった。もう一度言って――」 ガチャ! 「なんでもない。じゃあ私はもう行くから数お姉ちゃん!」 まったく菜々は…… ってお姉ちゃん!? そこにはすでに菜々の姿はなかった。 「……どこか行こ……」 むしょうに気分転換がしたくなり、僕は外へ出た。
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