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「……なんか嵐のように過ぎ去っていったね。」
2人の後ろ姿を見つめながら呟いた。
「でも,よかったじゃん。萌。」
そういったまいまいの意味ありげな表情。
私には全くわからず,首を傾げる。
「友達!心配する必要なかったでしょ?」
「うん。本当によかった。まいまいありがとう。」
「え…?なんで私?」
「まいまいがいなかったら亜実ちゃんと美優ちゃんに話しかけられても,うまく話せなかったと思うし。」
口では言わないけど,本当に側にいてくれてありがとうって思ってる。
「私は何もしてないよ。でも,本当によかったね。」
そういってまいまいは笑った。
それと同時に授業のベルが鳴る。
「あの2人,帰ってこれるかな?」
「すぐベル鳴ったもんね…。」
そう呟いて今度は2人で顔を見合わせて笑った。
「席に戻るね。」
まいまいはそういって自分の席に帰っていった。
チャイムが鳴り終わると同時に先生が入ってきて,その後から亜実ちゃんと美優ちゃんが駆けつける。
その光景を見て,すこし微笑ましい気持ちになった。
あぁ。私幸せだなぁ。
こんな気持ち初めて。
まいまいがいて,新しくできた友達もいて。
明日から楽しい毎日がくるといいな。
窓から見える晴れた空にそう願った。
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