・ハプニング

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「えっ。先生,それ…。」 「クラス全員のノートだ。出してない奴もいるが…よろしくな。」 そういって先生はノートの山を押し付ける。 その雰囲気に負けて思わず受け取ってしまう。 その瞬間にノートの重みがズンッとくる。 「先生,重いです…。」 私は率直な意見を先生に訴えた。 「まぁ,頑張れ。あっ後,金城に日誌早く持って来いと伝えておいてくれ。じゃあな。」 そういって先生はくるりと踵を返し,「ハハハ」と笑いながら職員室に帰って行ってしまった。 それも早足で。 先生,無理です。 こんな重いノートの山。 だって,私のクラスは…… 二階にあるんだもん。 こんなノートの山を持ちつつ階段を登れと? いくら馬鹿な私でも,それは騙されませんよ? と思いつつも,先生が戻ってくる気配はないのでノートの山の重みに負ける前にフラフラと歩き出す。
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