・始まりの春

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「えっと,あの…」 話そうとすると,皆の視線が私に向く。 皆見てる… 心臓がヤバいよ…。 「さっ…砂糖…萌で……す?」 「砂糖?」 クラスで笑いが起こる。 どうしよう。 発音がおかしなことに… 「ごめんなさいっ。緊張してて……。佐藤…萌です。」 あぁ…言い間違えるなんて最悪。 早く自己紹介終わりたいよ。 えっと,後好きなものだよね? 「好きなものは,こんぺいとうです。よろしくお願いしま……」 また,クラスで笑いが起きた。 「こんぺいとう!?さすが砂糖ちゃん。」 「かわいいねー。シュガーちゃんって感じ。」 「それいい!あだ名はシュガーちゃんは?」 「いいね。それ。」 目の前で目まぐるしく話しが進められている。 入るに入れない雰囲気。 私はどうしたらいいかわからずただその場で呆然としていた。
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