・始まりの春

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「嘘だ…。あんな平気そうな顔してたくせに。」 「本当だって。緊張くらい皆するよ?」 「私レベルは?」 「まぁ,萌ほど緊張する人はいないかもだけどね。」 潔いまいまいの言葉。 言葉を選ぶということをしない。 だけど,言葉を選ばなくてもいいというのは幼なじみだからこその特権だ。 そう思うと少し嬉しくなる。 「やっぱりー。」 「気にしないの。またすぐこのクラスに慣れるって!だってシュガーちゃんだもんね。」 「まいまい,ひどいよー。」 「あはは。」 「そんなに笑わないでっ。」 私は少しうなだれる。 「「シュガーちゃんかわいいっ。」」 少し離れたところから声がした。 「えっ?」 声がする方をみると2人の女の子が立っていた。2人は話しながら近づいてくる。 「シュガーちゃん乙女って感じだね。」 「うんうん。甘くてふわふわって感じで……。」 「それ,綿あめ?」 「ちーがーうっ。シュガーちゃんの雰囲気だよ。」 いきなりのことで戸惑っていると思い出したかのように2人が私の方を向いた。 「いきなりごめんね。びっくりした?」 「もー。みゆが変なこと言うから…。」 「亜実だって…。変なツッコミいれたくせにー。」 「だって聞いたところ,綿あめに当てはまって…」 「亜実ちゃんと美優ちゃんだよね?」 また話しがそれかけた2人にまいまいが話しかける。
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