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俺と目が合うと人間とは思えないスピードで何処かに消え去った。あいつ結局何者だったんだ? よくわからなさすぎて禿げそう。いや禿げないけどな?
光は女剣士の存在に気付いてないらしく、俺が足を滑らして泉に落ちたと思っているらしい。いやいや、流石の俺でも突っ立ってる時に何も無い所で足を滑らしたりしないって。
「大丈夫か悠里? ってなんか剣持ってるってことは神様に会って力を目覚めさせてもらったのか?」
「概ねそんな感じ。スゲー大変だったな」
ドラゴンのことを振り返りながらそう光に話す。いろんなことがあった。最終的に幼女と共生することになったし。しかし俺の言葉を聞いた光は少し怪訝そうな顔になった。
あれ? 俺変なこと言った?
「悠里……神様と話すことは確かに大変なことだけど、それが凄い大変って……いつの間にそんな駄目人間になったんだ?」
『ディ・ア・ナさ~ん? なんか光と話が噛み合わないんですけどぉ?』
ディアナとの会話は頭の中でディアナに話しかけようとすれば出来るってさっきディアナが言ってたからさっそく実行。
『主の力とそやつの力は違い過ぎる。例えるならレベル1とレベル99くらいの差じゃ。力が目覚める時の違いが出て当然じゃろう? 何もしないで神の力が得られる訳なかろうが』
正論過ぎて何も返せなかった。
それから暇だったから光と喋っていると、光の神々しさに当てられていた面々がやっと気を取り戻した。
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