第一章

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 クソ王女は俺が持っている真っ黒の魔剣を怪訝そうに見ていたが、元々光にしか興味なかったみたいなので早々に俺の魔剣を頭から追い出すと光の事を褒め出した。 「凄い光の強さです! 流石ヒカル様、きっと歴代の勇者の中でもあれほどの光を持つ勇者などヒカル様を除いて他にはいなかったでしょう。その光の強さはそのまま我等の希望の強さになるのです。ヒカル様こそ勇者に相応しい! ヒカル様ならきっと魔王も打倒して下さるでしょう!」 「アハハ、ありがとうミリア」  褒められて嬉しくない人間はそうはいない。普通の感性を持っているから、光もクソ王女に褒めちぎられて照れたようにそう返した。  それを見て改めて思う。リア充爆発しろ。 『主の頭の中はそんなことばっかりじゃな……』  頭の中で何故か溜息が聞こえた気がしたけど、俺は気にしなかった。  王様の所に戻った俺達はとりあえず光のことを中心に報告するクソ王女の報告が王様と王妃に伝わるのを待って、従者の発表となった。なんの従者かって? そんなの決まってんだろ、冒険のパーティだよ。独りで放り出されるわけじゃないの。  まあ正直俺にはいらないけどね。だって俺邪神だし。神様だし。ほぼ無敵じゃん。今なら世界中のリア充を撲滅できそうな気がする。まあ当面の目標は魔王ぶっ飛ばすことだけど。ついでにリア充勇者も。  
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