第一章

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 従者は予め決めていた人と、勇者が予想外に二人出て来たので新たに選抜した人がいるらしい。ちなみに俺はケフィア発言で王様に嫌われてるっぽいからどう考えても新しく選抜した従者が俺んとこ来るっぽい。何故ケフィア発言なんてしてしまったのか。反省はしている、後悔はしていない。  部屋をぐるりと見渡すと、従者が集まってるっぽい所にあの赤い女剣士がいた。もしかしてもしかしなくてもあいつって勇者パーティの従者か?  あの強さというか速さなら絶対光んとこのパーティに入るよな。どーでもいいけど。  俺と光はとりあえず王様の前で跪ずいてる状態。ホントはこんな格好疲れるしオッサンに払う敬意なんてこれっぽっちも無いから嫌なんだが、どうも王妃には逆らえない。  つまり俺は王様に跪ずいてるというより王妃に跪ずいてるという状態。王妃なら跪ずいてもいい気がする。何と無くだけど。 「これより、栄えある勇者のパーティを紹介する!」  玉座から立ち上がった王様がよく響く声でそんなことを言う。周りの貴族っぽい人とか兵士っぽい人達はお~とか言って騒いでいるけど、俺的にはどーでもいいのでちゃっちゃと済ませてほしい。 「まずは勇者ヒカルのパーティからだ! 一人目の従者は聖騎士『グレイス・ミール・フラシアス』!」  王様の言葉というか王様が言った名前に謁見の間が俄かにいきり立つ。  
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