第二章

5/28

9179人が本棚に入れています
本棚に追加
/263ページ
 俺はベッドに座っていた体勢からそのままベッドに倒れる。圧倒的に情報が足りない。そもそも俺はこんなに頭を使うキャラじゃない。めんどくさいことは全部光がやればいいのだ。言えないけど。  疲れた。なんか後からお呼ばれしての夕食とかあるらしいけど、いらねーや。今日は何も食わんでも生きていける気がする。たまにあるよねーなにも食わなくても生きていけそうって思う日。まあ結局腹は減るんですけどね。  このまま寝よーとか思って(魔剣はなんでもありの邪神の能力でどっかやった)ベッドの中心に這い寄ると、枕に頭を乗っけてダウン。そのまま落ちようかというところで、部屋のドアが控えめにノックされた。 「んあ……? どうぞどうぞ……」  自分でも寝ぼけた声だとわかるような声で入室許可を出す。すると、ガチャリとドアを開けて最初に茶色の髪が頭を覗かせた。ついで黒いローブの裾が見えて、センリが入って来たのが確認できた。 「あれ……もしかして御就寝の直前でしたか……? し、失礼しました……」  ベッドに横たわる俺を見てそう謝るセンリ。別に間違っちゃいないのだが、そうも自信なさ気に申し訳なさそうに謝られるとこっちが悲しくなってくる。もっと気楽に来てほしい。  俺はそんな御大層な人間じゃないのだ。御大層かどうかで行くと光も別にそんな御大層な人間じゃないけど。あいつリア充だし。御大層か。 「あー……いいよいいよ。そんな寝る直前とかじゃ無かったし、何か用事があって来たんだろ? ちゃんと部屋ん中入れよ」 「あ、は、はい。ありがとう、ございます……」  
/263ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9179人が本棚に入れています
本棚に追加