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このままでは埒が明かないので、とりあえずセンリを落ち着けさせる。この手の方法と技術は光の側にいると自然と身につく。光関連の女の子がよく泣くからだ。
その処理が俺に回って来るのはいかんせん納得出来なかったが、そのおかげで今こうやってセンリをあやすことが出来たので、今だけは水に流そう。今だけな。後になって逆流してくるから。そういうもんなんだよ。
「ほら、センリ。大丈夫だからディアナんとこ行けって」
「は、はい……」
センリの背中を押してディアナの所にやる。ディアナは腕を組んでその様子を見ていたが、センリが自分の前に来ると改めてセンリをまじまじと見ていた。
それから(身長的な問題で)少し屈むように言うと、ディアナはセンリの瞳をじっと見つめる。そしてディアナの右手の人差し指が光り始め、その光っている人差し指をセンリの額に当てた。
すると人差し指の光がセンリにじわじわと広がっていき、全身を覆ったところでパッと消えた。
「ふむ……お主、両親は?」
「え……あの……いない、ですけど……」
「そうか……」
そこで考え込むディアナ。幼女が難しい顔をして考え込む姿というのも乙なものだ。俺ロリコンじゃないけどね、念のため。
「なんかわかったのか?」
オロオロしているセンリはとりあえず放置してディアナにそう聞いた。
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