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こんな離れた状態でも頭の中のパイプはディアナと繋がってるらしい。頭の中にディアナの声が響いてきた。
『主よ。このセンリという小娘、半人半魔じゃ』
『なん……だと……!』
声だけで驚きを表現する。どっかの死神達がよく使ってそうな表現だったけど気にしない。
そんなことよりも、
『半人半魔ってことは……半分人間で半分魔物ってことだよな』
『正確に言えば半分人間で半分魔族じゃな。相手の魔族は限りなく人間に近い形をしておる。力はそれこそ桁違いじゃがな』
『それとお前が難しい顔してんのがなんか関係あんの?』
そう言うと(脳内で)ディアナは俺にだけ見えるように微妙に頷いた。
『実を言うとじゃな……本来ならば半人半魔などという存在はいないはずなのじゃ。いくら魔族が人型に近けれど魔族と人間の間に子供はできん。猫と犬との間に子供ができんようにな。じゃからこのセンリという小娘、本来なら存在しない存在ということじゃ。ちと表現がおかしいが』
「マジかよ」
思わず漏らしてしまった呟きに、センリはこっちを見てくる。そんなセンリの顔を見て、俺は質問してみることにした。
「センリってどこで育ったんだ?」
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