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「ヒカル様とユウリ様ですね。ではお二人共、私に着いて来て下さい。これから王へと謁見していただきますので」
「わかりました」
「今から? なんでさ」
対称的な俺と光の反応。おいおい光、お前は何面倒事に全力疾走で突っ込んで行ってんだ。そんな、お前王とかに謁見しちゃったら勇者確定で魔王倒しに行かなきゃいけなくなるじゃん。嫌だよ俺。全力で却下するよ?
「では行きましょう」
お、オヤオヤ~?
そんな俺の反応も願いも無視して歩き出す王妃。もしかしてこの人は強引な人かもしれない。
普通に着いて行く光は俺に「行かないのか?」とか言ってくる。行かないのか、っていうか行きたくない。俺を元の世界に帰しやがれ。
光の横で俺を睨みながら王妃に着いて行くクソ王女。
俺の必死の抵抗虚しく、俺は騎士達に両腕をガッチリ掴まれるとズルズルと引きずられるように連れて行かれるのだった。
部屋を出る時に一瞬、ドアの近くにいた赤い髪の腰に剣を提げた女の剣士と目が合った。
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