経―きょう―

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夜中にお経が聞こえて、目がさめました。 ただ天井が見えて、どうやら金縛りにあっていたようで体が動きませんでした。 私はベットに上向きに寝ていました。左側は壁、右側は少しスペースが空いていて、本棚などがありました。 ぼんやりした意識の中で、右手に冷たいものを握っているのはなんとなく分かりました。 かろうじで、目だけで横を見ようとしましたが、ただ、青い光が、ものすごい勢いで光っているのが分かりました。 ふと気付くと、お経の声が大きくなってきました。しかも女の人の声で。 みるみるその声は大きくなって、完全に目が冴えてきました。意識も戻ってきた中、お経はすでに外に聞こえそうなほど声をあげていました。 それを聞いていた瞬間、いきなり自分の体だけが、ベットの上で激しく揺れました。地震がおこったのかと驚いていましたが、明らかに自分だけがベットで揺れていました。 しばらくしてまた気を失いました
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