明治124年

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『昔は良かった』が口癖の文雄は68歳。 そんな彼は突如タイムスリップし明治時代中期に飛ばされてしまった。 不思議なことに体は若返り、自分は商店の息子となっている。 当初混乱はしたものの元に戻る方法が分からないならばと開き直り生活を開始。 戸惑うことはあったが次第に慣れ、結婚し家庭を持つことになる。 しかしながら1905年。 そんな生活に幸せを感じていた文雄にも日露戦争の召集がかかる。 戦地での過酷な生活からなんとか生還した文雄だがどうも日本の様子が慌しい。 実は日露戦争終結の裏で第二次日露戦争の準備が始まって居たのだ。 時は過ぎ明治124年 第十五次日露戦争の最中、文雄の日記が発見される。 そこには『未来は良かった』と書かれていた。
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