現在*生活

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「まーたギリギリに来る~!いい加減早く起きなよ~!」 朝から元気な愛美が 可愛い声で言ってきた。 「ああ、おはよ。んー…まーいつか頑張る」 と、テキトーに返したが 愛美はその返事が気に入らなかったようで 「咲子はそればっかり!」 と、言ってふんっと可愛く鼻を鳴らした。 私はそれには返事をせず 寝る体制に入ろうとした。 『さて…』 と、思ったら 愛美がまだ終わってないわよ、 と言わんばかりに 私の制服の袖を引っ張ったので 私の態勢は崩れてしまった ガクッ まさにそんな感じだった。 完全に無防備だったため 椅子から落ちそうになったが 右手をなんとか机について 留まった。 愛美は爆笑していて 私も思わず笑ってしまった。 周りにいた何人かも笑っていた。 「いっっったー」 右手を持って急に叫んでみた。 愛美に手を着いた時に痛めたかも!と言ったら すぐに先生に言ってくれた 廊下に出て保健室に向かう ゴメンね、と涙ぐみながら 愛美は言っていたが 逆に私が謝りたかった。 なぜなら特に怪我なとしていないのだから。
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