20XX.9.26

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ふと目を開いた瞬間飛び込んで来たのは、異常なまでに至近距離の神坂の顔。 普段見ていても、見慣れる事なんて到底ない、端正なその姿に思わず心臓が2回くらい跳ねあがって。 体温が2℃ほど上昇するのが分かった。 「……んー?」 見回りの人物が教室の前で立ち止まる気配がして。 神坂が息を殺したまま、あたしの口元を塞ぐ手に力を入れた。 ……こんなトコ。見付かっちゃったら、お母サンに何て説明したらイイんですかっ? 先生だか警備員だか。見回りの足音が遠ざかって行く。 最早、窒息寸前で。あたしはギブを掲げて神坂の腕を叩いた。 「…し、死ぬっ」
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