8138人が本棚に入れています
本棚に追加
ふと目を開いた瞬間飛び込んで来たのは、異常なまでに至近距離の神坂の顔。
普段見ていても、見慣れる事なんて到底ない、端正なその姿に思わず心臓が2回くらい跳ねあがって。
体温が2℃ほど上昇するのが分かった。
「……んー?」
見回りの人物が教室の前で立ち止まる気配がして。
神坂が息を殺したまま、あたしの口元を塞ぐ手に力を入れた。
……こんなトコ。見付かっちゃったら、お母サンに何て説明したらイイんですかっ?
先生だか警備員だか。見回りの足音が遠ざかって行く。
最早、窒息寸前で。あたしはギブを掲げて神坂の腕を叩いた。
「…し、死ぬっ」
最初のコメントを投稿しよう!