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「わっ、すごっ」
フェンスの向こうは無限の星空と、夜の帳を纏う街並み。
絶景と言うには物足りない。それでも色とりどりに散らばる、あたし達の住む街の夜景。
視界の中央を陣取るかのようにそびえ立つ、真っ赤な光を放つテレビ塔を眺めながら。
思わず笑みをこぼした。
「ほのか…?何?」
神坂が不思議そうに、隣に並ぶあたしの顔を覗き込む。
「ふふっ。この間見たドラマみたいだなって思って。」
「……ふぅん。」
「ラストシーンでね。ヒロインがイケメンと一緒にビルの屋上に出るんだケド。星空と東京タワーの夜景が凄いキレーで。」
「……はいはい。」
神坂はちょっぴり苦笑いで、相槌をうった。
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