20XX.9.26

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「この光景に。ちょっと似てるなって思って。」 目の前の小さなテレビ塔が、仄かに赤い光を点滅させてる。 頭上をあまねく星屑が、キラキラと瞬いてる。 「…でねっ?イケメンがいきなりジャンプして夜空の星をキャッチすんの。」 「……へぇ。」 神坂は、興味なさげにフェンスに手を掛けた。 「ヒロインの前に差し出した手のひらの中。何が入ってたと思う?」 「……さぁ?」 「なんとっ!!イケメンが手を開いたらね?星形のネックレスがっ……。」 その瞬間。 興奮していたあたしの視界の先で。 神坂がフェンス越しに、星空に向かって手を伸ばした…… .
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