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「…で?その後、ドラマの二人はどうなんの?」
神坂の右手は、握り締められたまま。
「……えっと。…キス、して。ハッピーエンド?」
「ふぅん。」
神坂は、あたしの腰を抱き寄せながら、ゆっくりと自分の身体を近付ける。
「女って、そーゆうのホント好きだな。」
「そ、そ、そうだね……。」
神坂の甘い香りが夜風に混じって、あたしの鼻先を擽る。
あたしを捕らえて離さない。柔らかい視線が少しずつ、艶めいていく気配がした。
「で。この手の中。見てみたい?」
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