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「おい北沢。やっぱやめといた方がいいって。赤の他人からチョコもらうなんて……それになんか、イヤな予感が……」
「む、やっぱり美味いなぁ。可愛い女の子が譲ってくれるチョコは格別だよホント」
「もう食べちゃってるし!?」
純一が慌て始める。
ははん。さては目の前の女の子が可愛い過ぎて、その女の子がくれたチョコが羨ましいんだな?
残念。少しも分けてやらん。
「変な味はしないか?」
「めちゃくちゃ美味いです。このチョコ。五臓六腑に染み渡ります」
「イマイチ表現がわからんが……まぁいい。じゃあ、適当にそこらの女に声をかけてみるとしようか」
「へ?」
まさかナンパ?
初めての試みだ……もしかしてこのネムって女の子、ナンパのイロハを教えてくれるってか?
やっぱり今回の作戦は正解だ。チョコついでにナンパのイロハまで教えてもらえるとは。
「ま、待てって北沢!やっぱりなんかおかしいぞ!」
「嫉妬かムッツリスケベめ!竜柳さんと付き合い始めて俺を見下してたみたいだけど、これを機に俺は彼女を作る!」
「だからワケのわからんことを……どうなっても知らないからな!勝手にしろよ!」
言い残して純一はどこかに行ってしまった。次に会う時はお互いに彼女がいる時だな。うん。
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