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「おそらくだが。実験段階とはいえ、私の魔法……コホン。私が作ったチョコレートだから、耐性があるのだろう」
「むぅ……良くわからんけど……まぁいいさ。とにかく俺は愛理さんとスウィートなナイトを過ごしてくるとするぜ!」
「勝手にするといい。副作用……気にしなくていいか。じゃ、私は帰る」
何やらブツブツ言いながらネムちゃんは去っていった。ネムちゃんも中々な美少女だったな。胸以外の発育がいまひとつ物足りないところだけど。
「それじゃ、行きましょうか……愛理さん……!」
「はい……」
愛理さんの手を取る。見れば見るほど可愛い娘だな愛理さんって。
そして行き先。そんなの決まっている。ラブなホテルしかあるまい……!!
思えば長い道のりだった……
異性にときめく機会は多々あれど、その機会を活かすこともなければ、ここ最近は落ち込むだけの人生。
勉強にスポーツに恋愛に。何一つ充実した要素のなかった俺にとってのステータス。
そう。これが世界の北沢の始まりなのだ。恋愛から始まり、徐々にでもいい。いずれは純一なんて足元にも及ばないくらいの完璧な人間になってるぜぃ……!
「ふへ……ふへへ……」
「あ、あの……何を笑ってらっしゃるんですか?」
おっと。いけないいけない。世界の北沢としたことが、表情を崩してしまっていたようだ。
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