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幼い頃、父ちゃんは言った。
『お前はやればできる。やる気を出せば何だってできる』と。
幼い頃、母ちゃんは言った。
『あなたには素質がある。それを活かせていないだけ』と。
ある友人は俺にこう言う。
『俺の視界に入るな!』と。この後手痛い張り手をくらった。理不尽な友人だ。
自他共に認める、素質は誰よりも1級品な俺、世界のモテ男北沢。誰が俺を脇役なんて言った。キモ沢なんて、俺の素質に嫉妬した輩が勝手に言ってるだけに過ぎない。
彼女?
はん。愚問だな諸君。
世界のモテ男たる俺が、特定の女の子と付き合ったら世界中の淑女たちが嫉妬するじゃないか。
それが俺に彼女という存在がいない理由なのさ。まぁ、俺がラブストーリーの主人公ならば、仕方なくハッピーエンドのために特定の女の子と付き合うこともあるかもしれない。
しかし、俺は素質に恵まれない凡人に主人公の座を譲るような優しい人間だ。
主人公補正?
ははん。素質のある俺には必要ないね。
ところで。
今日はバレンタインデーです。
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