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「チョコをぉぉぉ!!くださぁぁぁい!!」
「うるせぇぇぇ!!」
「ぁ痛ぁぁぁ!?」
張り手くらいました。
とりあえず今回はなんか俺の一人称みたいです。
え、なんの話かって?
「つまりは俺が主人公になったってことだぁぁぁ!!」
「うるさいって言ってんだろキモ沢!!」
「ぁ痛ぁぁぁ!?脛はあかぁぁぁん!?」
張り手の次は爪先で脛を蹴られました。地味に痛いんだよね。勝手に涙出てきちゃう。
今もそうだけど、いつもこうやって俺に暴力を奮うのは友人の藤原純一。通称、器用貧乏。最近綺麗な彼女ができたために調子こいてます。
「全く……家に帰ってゴロゴロしようとしてたのに……なんでお前と2人で街に繰り出してんだ……」
聖バレンタインデー。朝から期待して登校して、しかし特に変わったこともなく放課後。
なんか……寂しいじゃん。いくら冒頭で痛いくらいポジティブになったとしても、やっぱりバレンタインデーにチョコを1つももらえないっていうのは寂しすぎる。
というわけで、何か奇跡的なものを期待して放課後、近くの街に純一を誘って訪れております。
何?
奇跡なんか起きねぇし、ただの現実逃避じゃないかって?
あぁ!!全くその通りさ!!
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