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(あの時俺は…)
頭をフルに回転させる。
――大地が揺れ、
何もかも失ってしまうような感覚。
もう揺れはおさまっているのに、
体はまだ、さっきまでの感覚に支配されたままだった。
そういえばあの時、俺は都市からはずれたところの森林エリアにいたはず…。
「なか…ま――。」
俺はなぜそこにいたんだろう?
「ソ、ソル…ジャーは…」
魔物を切りつけた左手。
なぎ払った右手。
あの時 確かに
『悲しみ』を感じとった
俺の悲しみではない。
俺のいる空間で、
どこからかあふれてきたもの。
倒した魔物からかもしれない。
だが それ以上に
――確かに
星が泣いてるのを感じたんだ――。
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