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――次の日、朝からヒカリと顔を合わせることはなかった。
次の日も、その次の日も。
彼女の言葉を遮って踵を返したことに対して罪悪感が芽生え、ヒカリの部屋の前で立ち尽くした。
5分待っても、10分待っても、彼女が出てくる気配はない。
きっと避けられてる。
……しかたないか。原因は私にあるのだから。
自分から彼女を振りほどいたくせに、会わなければ会わないで不安になって。
自分でも一体何がしたいのかわからず、頭の中は未だに絡まったままだ。
いつかは自分の口で彼女に説明しないといけないと分かっていても、拒絶されるのが恐くて結局先送りにしてしまう。
……これだから人と関わるのが嫌なんだ。
誰かと一緒にいる時間が長くなればなるほど、自分ひとりの時間が辛く、寂しいものになってしまう。
トレンチコートの襟を正し、踵を返した。
ゆるく巻いた髪がふわりと翻った。
天高く薄く掃けた雲が、季節の狭間を漂っている。
――もうすぐ、冬が来る。
哀愁と憂い漂う冬が、もうすぐそこに。
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