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3歳年の離れた妹と、自分はその若さゆえか、両親や祖父母を置いてどんどん川沿いを下って行きました。
自分は良く父親に山登りなどに連れていかれていたので、川沿いの砂利道などへっちゃら。
次第に妹との距離も広がっていきました。
しばらくすると、川の音が変わってきた事に気付きました。
さらに歩いていくと、轟々と音を鳴り響かせながら、勢いよく水を吐き出している滝が現れました。
滝の高さは4メートルくらいでしょうか。
それ程大きな滝ではありませんでしたが、その自然が生み出した力強さに思わず魅入ってしまいます。
常に変化する水の流れ。
滝壺から湧き出す無数の細かい泡。
そして、その深さを物語る水の色。
自分は時が経つのも忘れて、滝を見つめ続けました。
どれくらいの時間が過ぎた頃でしょうか。
遠くから自分を呼ぶ声が聞こえてきました。
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