昼下がりの滝に魅せられ

4/7
前へ
/128ページ
次へ
「おにいちゃーん!おにいちゃーん!!」 自分を呼ぶ妹の声が遠くから聞こえてきます。 それでも自分は返事もせず、ずっと滝に魅せられていました。 「おにいちゃーん!!おにいちゃーん!!」 尚も妹は自分を呼びながら駆けています。 しかし自分は妹を無視して、力強い滝の姿を眺め続けました。 妹の呼び掛けがウザく感じる程、魅力を感じる滝だったのです。 「おにいちゃーん!!おにいちゃーん!!」 妹は叫び続けながら、ついに自分のすぐ側に息を切らしながら走り寄ってきました。 「おにいちゃん!!危ない!!」
/128ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加