0.プロローグ

2/3
前へ
/89ページ
次へ
「ねえ、どうして人魚姫は泡になっちゃうの?」 「それはね、王子様を助けたかったからよ」 「助ける? どうして?」 「人魚姫は王子様に生きて幸せになってほしかったから 自分を犠牲にしてまでも 守りたいほど大好きな人だったから 自分の命を捨てたの」 「ふーん じゃあ、れいらも助けられるかな?」 「助けられるわ でもね…レイラ あなたは自分を犠牲にしてはダメ 何があっても、好きな人と一緒に生きて幸せになるのよ」 「ママ?」 ママは泣いていた 幼かった私にはなぜママが泣いているのか分からなかった 私は幼いころから童話が大好きで その中でも一番のお気に入りは「人魚姫」だった
/89ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加