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私の結婚式の その日の朝の母の顔は まるで 私を哀れむかのような顔で私を見送った。
私は その顔を一生忘れはしないだろう。
隣には 父がいたはずなのだが その時の父の表情は 全く思い出せない。
ただ 母の
『がんばんなさいよ』
の一言が これから明るい家庭を築こうとしている花嫁に対する台詞とは 余りにも掛け離れていて、私は 疑問と怒りさえ覚えた。
今なら 少しは その台詞の意味を理解できるようになったが。
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