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ジフンさんと歩くとホテルまでが早くて、もっと遠回りしたいなんて思ってしまった。
「送ってくれて、ありがとう。今日は楽しかった。それと、あんな風に言ってもらえて、すごく嬉しかった。素直になれそう。おやすみなさい」
彼の手を離すのは、おしい気がしたけど、仕方ない。
外には出ないけど、ここから彼を見送ろう。
「じゃあ、オレを送ってくれる?」
「はっ~?」
彼は私の手をとると、エレベーターに乗り込む。
「15階。1501号室。よろしく」
「同じホテルだったの?それなら、言ってくれれば良いのに…意地悪」
「だから、それは反則だって言っただろ~」
「意味わかんない」
上目遣いで見られたら、ドキっとしてしまう。
繋いだ手に力を込めた。
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