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これは、恋じゃない。…出逢ったばかりで、恋なんてするわけない。
優しくされて、勘違いしたら、惨めになっちゃっう。
それに、ここで別れたら、二度と逢うこともないんだから。
良い年して、男に免疫が無さ過ぎも困ったもん。
恋愛スキルが足りなくて、こんなシチュエーションで、どう対処したらいいのか、さっぱり。
「何考えてんの?」
オレをチラチラ見ながら、難しい顔している。
「うーん、内緒」
言えるわけない。
チン!
エレベーターが15階に到着。静かなフロアに降り、部屋の前まで送ると、
「送り狼にならないうちに、おやすみなさい」
と手を振って言った。
「花音、送り狼って、オレを襲うつもりだったのか?」
胸を抱くように、手をクロスさせ言ってみる。
「そう、ジフンさんイケメンだから、気をつけないと、襲っちゃうよ~」
こんな彼女を可愛いと思った。
チュッと唇にキスをすると、固まってしまった。
「今度は、オレが送り狼になろうか?」
耳元で言うと、
「おやすみなさい」
慌てて、エレベーターに向かって走ったいった。
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