4月2日

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「いい、花音。ぜーんぶ忘れて、心も体も癒やされて、キレイになって帰っておいで。また新しい恋しなきゃ、ね。」 心友のリツコに背中を押されて、『傷心旅行』と言う名の『現実逃避』の旅に出た。 行く先なんて、どこだって良かった。 私の事を知らない場所なら。 『しっかり者』『可愛げのない』『強い女』みんなが私に持つイメージ。 だから、私もそう振る舞ってきた。 素の私は………。 「花音は、しっかりしてるから、オレがいなくても大丈夫だよな。でも、アイツはオレが守ってやらなくちゃダメなんだ。」 結婚式直前に言われた言葉。 亮だけは、違うと信じてたのに……、泣いて縋った。 「止めろよ。そんなのお前らしくないよ。いつもみたいにしてろよ」 気持ち悪いって続きそうだった。 「そうだね。ワタシらしくない…か。」 男を見る目がなかっただけ。
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