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飛行機から降り立ったそこは、異国なのに、それを感じさせない不思議な場所。
飛び交う言葉は、異国のそれと、聞き慣れた言葉。
そんなところに、少し安心する。
そう、着いた先は韓国、青島。
タクシーでホテルに向かい、荷物を置くと、浜辺に向かった。
砂浜に座って、ただずーっと海を眺めてた。
春先の海には、誰もいなくて、いつまでも座っていた。
昼のギラギラした海が、夕日に照らされ茜色に輝き、月明かりに銀色に変わる。
私の中のすべてを洗い流してくれるみたい。
気づけば、ポロポロと泣いていた。
もう、すっかり涙なんて枯れてしまったと思ってたのに…
案外、私も弱くて可愛いとこがあるじゃん、なんて思ってしまった。
「すっかり暗くなったな~、お腹も空いたし帰ろうかな…」
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