4月2日

3/14
85人が本棚に入れています
本棚に追加
/161ページ
飛行機から降り立ったそこは、異国なのに、それを感じさせない不思議な場所。 飛び交う言葉は、異国のそれと、聞き慣れた言葉。 そんなところに、少し安心する。 そう、着いた先は韓国、青島。 タクシーでホテルに向かい、荷物を置くと、浜辺に向かった。 砂浜に座って、ただずーっと海を眺めてた。 春先の海には、誰もいなくて、いつまでも座っていた。 昼のギラギラした海が、夕日に照らされ茜色に輝き、月明かりに銀色に変わる。 私の中のすべてを洗い流してくれるみたい。 気づけば、ポロポロと泣いていた。 もう、すっかり涙なんて枯れてしまったと思ってたのに… 案外、私も弱くて可愛いとこがあるじゃん、なんて思ってしまった。 「すっかり暗くなったな~、お腹も空いたし帰ろうかな…」
/161ページ

最初のコメントを投稿しよう!