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その手に掴まって、立ち上がると、恥ずかしくて顔をあげれない。
「助けてくれて、ありがとう」
頭を下げる。
「いや、いいもん見せてもらったから全然」
この女、スカートがめくれてパンツ丸見えだって気づいてなかったんだろうな。
「オレみたいに、いい奴だから良かったけど、気をつけないとあぶないぞ」
いやいや、自分の事をいい奴なんて言う人ほど、あぶないんだよ。
彼の顔を見ると、多分いい奴だ。
顔で決めるわけじゃないけど、こんなイケメン君が悪い奴なわけがない。
「もう大丈夫か?」
「うん、ありがとう。もう大丈夫。」
彼は軽く手をあげると、去っていく。
グゥゥゥゥ………
立ち去りかけた彼が、立ち止まりまたもやお腹を抱えて大爆笑。
恥ずかしすぎです。
「腹減ってんの?」
聞かなくても、わかるでしょ。
「…うん」
「オレも今から行くけど、一緒に行く?」
初対面の女を誘うなんて、オレもどうかしてる。
けど、コイツ面白い。
「一緒で構わないの?」
何言ってんの、私?
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